ずいぶん昔に、高速でハイドロプレーニング現象を経験しました。一歩間違えれば、間違いなく死んでいました。
今回は、そのときのことをお話しします。
スキー帰りの高速道路
あれは今から、20年以上前の話です。新潟方面でスキーをして東京に帰るときのことでした。
関越自動車道で、新潟方面から関越トンネルを抜け、関東平野へ。関越トンネルを抜ける前の新潟方面では、吹雪で神経を使いながら走っていました。
そして、関越トンネルを抜け、関東平野へ来ました。関東平野は土砂降りの雨でしたが、雪から解放されて少し安堵していました。
その時、1つ上の先輩に運転してもらい自分は助手席にいました。そして、群馬の直線コースを走っているときのことでした。
このとき、初めてハイドロプレーニング現象を高速で体験しました。といいながら後にも先にもこれ1回しかないですが・・。
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ハイドロプレーニング現象が起きた詳細な状況
群馬あたりを走っていた時の天候は、鉛色の空で、強い雨が激しく打ちつけたり、雨がちょっと弱くなったりという状態を繰り返していました。
高速を走る天候としてはあまりよくありませんでした。そして、路面は雨でわだちに水が溜まっている状態でした。
ときおり走行しているときに、水を「バシャ、バシャ」といいながら走行していました。
運転してもらっている先輩、実はスピード狂です。悪天候ににもかかわらず、けっこうスピードを出していました。
軽く100キロ以上は出ていたと思います。たぶん、110~120キロくらいで走っていたと思います。
そんな悪天候の中、群馬の直線コースを走っているときのことでした、自分は助手席で、シートを倒して半分寝てました。
そんなとき、ふと車が氷の上を滑っている感覚を覚えました。車にグリップがなく進んでいるのを感じました。
このとき瞬時に速いスピードで車を走らせていたので、水たまりが氷のような接地になり、車が滑っている、ハイドロプレーニング現象が起きたと直感しました。
■イメージ図
ハイドロプレーニング現象はウェイクボードみたいな感じ
昔にウェイクボードをした経験があります。ハイドロプレーニング現象もこれに似ています。
スピードが遅いと水は粒子といった感じなのですが、スピードが速くなると水は面になります。
スピードにより水は粒子から面になるんですよ。これをわかってもらいたいです。
死を感じた
正直、1トンもある鉄の塊の自動車がタイヤにグリップもなく、氷の上を走っている感覚は怖いですよ。
本当に生きた心地がしませんでした。しかもハイスピードで。
このとき「一つ間違えば確実に死ぬな」と思いました。3,4秒の出来事でしたが生きた心地がしませんでした。
スピード狂の先輩を信じた
ハイドロプレーニング現象が起きたとき、自分は助手席にいました。自分では何もできません。
もうスピード狂の先輩を信じるしかありませんでした。
先輩も水の上に車が乗った瞬間、ハイドロプレーニング現象が起きたのをとっさに知りました。
そして先輩は、直進性を保つためにハンドルはまったく切りませんでした。そして、アクセルをとっさに離して、エンジンブレーキで車を減速させました。
ブレーキは一切踏みませんでした。
この的確な判断で、ハイドロプレーニング現象になりましたが事なきを得ました。
3,4秒、水たまりの水面が氷のリンクのようになり滑っている感覚はありましたが、エンジンブレーキで車を減速させたため、車の直進性を保ちながら車のスピードが落ち、車のグリップがだんだん回復してきました。
そして、先輩は完全に車のグリップが戻るまでエンジンブレーキで減速し続けました。数秒の出来事ですが、死を待逃れました。
先輩の判断は正しかった
先輩の判断は正しかったと思います。これはスピード狂だからなせた業だと思います。たぶん、経験からとっさにこの判断ができたのだと思います。
スピード狂の今までの経験からできたことだと思います。
通常の人でしたら、この場面に出くわしたとき、怖くてハンドルを切るか、ブレーキを踏むと思います。でも、これをすれば最後です。まず死にます。
ハイドロプレーニング現象のときに、ハンドルを切るかブレーキを踏めば、車がスピーンしてガードレール送り。
100キロ以上のスピードでガードレールに突っ込んだら間違いなく死にます。事なきを得ましたが、もうこんな経験は、したくはありません。
先輩のおかげで貴重な体験?ができました。
ゆっくり走っていれば
天候の状況に応じてゆっくり走っていれば、ハイドロプレーニング現象は起きなかったと思います。
自分は安全主義者なので悪天候のとき、スピードは出しませんけどね。
ハイドロプレーニング直後の車内の雰囲気
自分も先輩もハイドロプレーニング現象が起きたことは知っていました。でも二人とも気づかないふりをしました。
こういう時って、不思議な雰囲気がありますよね。僕は寝たフリをしましたし、先輩も何事もないように運転していました。特に会話もしませんでした。
でも先輩は懲りたのか、ハイドロプレーニング現象後は、時速80キロ程度でゆっくり運転していました。
二人とも、何事もなくてよかったという心境だったと思います。
ハイドロプレーニング現象にならないためには・・
当たり前ですが、スピードを出さないことです。悪天候でも路面状況などに合わせてゆっくり走れば、ハイドロプレーニング現象は、まず起きません。
悪天候で路面状況が悪いときは、スピードは控えましょう。調子に乗るのはやめましょう。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまった場合
もし、高速で悪天候で路面の悪い中、スピードを出しすぎてハイドロプレーニング現象になってしまったときの対処について考えてみます。
まず、ハイドロプレーニング現象になってしまったら・・
① アクセルを即座に離し、エンジンブレーキで車を減速させる
② 怖くても絶対にブレーキを踏まない
③ ハンドルは直進性を保つために切らない、まっすぐのままにしておく
これが起こってしまったとき大事です!
そして怖くても数秒したら減速することにより、車のグリップがだんだん戻ってきます。
そしてグリップが完全にきくようになり、安全と感じたら普通に走行するようにしたほうがよいです。これが経験者のアドバイスです。
「怖くても、絶対にブレーキは踏むな!」と言いたいです。
まあ、ストレートコースならこれで何とか回避できるけど、カーブならアウトですがね。
まとめ
ずいぶん昔に、ハイドロプレーニング現象を高速で体験しました。ハイスピードで体験しました。
まあ何事もなくよかったですが・・。
1トン以上する車が氷の上を滑っている感覚は、正直、怖いです。もう二度と体験したくはないです。
この記事でハイドロプレーニング現象の恐ろしさを知ってもらえればと思います。ハイドロプレーニング現象の参考になればと思います。
●最後まで読んでいただきありがとうございました。
おしまい